小樽好き [観光地]
小樽に行くのが好きだった。時間があれば快速列車に乗ってフラリとおよそ30分。
では小樽の何が目的かと言えば、別に運河や寿司屋やオルゴール店に行きたかった訳ではない。小樽までの列車の旅が好きだったのだ。日本海側の海岸線ギリギリに走る函館本線。都会の札幌から僅かな時間で車窓風景はガラリ一変。手軽に味わえる旅気分。ぼんやりと海を眺めていると良い気分転換になった。
ちなみに列車は札幌から小樽に向かう場合、右は絶景の海原が広がっているが、左は崖の岩肌しか見えず、位置取りで景色は雲泥の差になってしまうので、絶対右側の席をキープしよう。できなかったら…一本待つか。
(夏の写真を撮ってなかった…ガクッ)
3度目の正直 [観光地]
たいへんご無沙汰しておりましたが、長い冬眠期間から漸く目覚めましたので、ボチリボチリと再開させていただきます。
それは札幌雪まつりの開催中に初音ミクの雪像が崩れて話題になっていた頃、僕は騒ぎを尻目に網走方面に出張していた。もちろん仕事が目的なのだが、わざわざこのタイミングにしたのは…流氷見たかったんス。
北海道に来て1年目、2年目は完全な空振り。3年目は意外や根室側の野付半島で欠片をかろうじて目にすることができた。しかし、やっぱり「これぞ流氷」ってカンジのを見たかった。なので4度目のチャレンジ決行!
しかし…ない。
流氷は来てはいたのだが、網走では少し沖まで行かないと見ることができない状況。一応仕事の合間なので流氷観光船に乗ってる時間の余裕はない。
またダメか…
と諦めかけたその時、過去の記憶が頭をよぎった。
…あそこなら見られるかも…
あそことは、網走の市街地からすぐの所にある能取岬(のとろみさき→記事)。少し沖に突き出ているので、流氷まで届くかも。車なら15分くらいで行けたはず。そのくらいの時間なら、ある。
ちょっとした山道を疾走して、すぐ能取岬に到着。そこには観光バスが何台も停まっているではないか。流氷見られる感がプンプン漂ってきた。
お…
おお…
おおおおー
遂に見たぞー!
カムバック、サーモン…じゃなくて俺? [観光地]
【できればこちらの記事から読んでいただきたいです】 ←クリック
千歳サケのふるさと館…以前、サケが川を上る姿が見たくて訪れたものの、やや季節外れだったため、死にかけのサケ数匹しか見られずガッカリしたこの地に再びやって来た。今回はシーズン真っただ中。サケの群れが大挙して千歳川を泳ぐ姿が拝めることだろう。ただ、サケの数は日時によって当たり外れがあるらしく、天候や気温などもあまり関係がなく、どの日が当たり日なのかはよく分かっていないらしい。
…ってことは…
運
次第、っつ~こってす。
果たして俺は「持ってる人」なのか…あんまり自信なし…
千歳サケのふるさと館に着いたら、水槽で泳ぐ魚には目もくれず、一気に千歳川の中を直接覗ける「水中観察室」に直行。迫力あるサケの泳ぐ姿は…
いた!
うじょうじょと大群が!
…
…でも何か小さくないか?
ガラス窓に近寄ってみると、明らかにサケと違う魚の群れが。釣りをしないので魚には無知でこれが何て種類か分からなかったが、近くにいたいかにも釣り好きそうなおっちゃんが「ウグイ」と言っていたので、おそらくそうなんだろう。
けど…
おまいら見に来たんじゃねェよっ!!
サケの姿は…見事にない! 手前はもちろん奥にもない。視界に入るのは
ウグイ
ウグイ
ウグイ
しばらく窓の前で粘ってみたものの
ウグイ!
ウグイ!
ウグイ!
結局見られたサケの数はゼロ。前回よりもお寒い結果。
残念ながら、やっぱり「持っていない男」であった俺。果たして再度のリベンジはあるのか…
函館の夜と霧(その3) [観光地]
朝目覚めると、昨晩の小雨模様が嘘のような快晴。函館山もスッキリと晴れ渡っている。夜景を見るのが一番の目的だったので、喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑な心境ではあったが「取り敢えず今日を楽しまなくては」と気持ちを切り替えることにした。
ホテルをチェックアウトして向かった先は函館駅。とりあえず大きな荷物をコインロッカーに預け身軽になったところで行動開始。漠然とした予定しかないので、まずは中心部を走っている市電を利用しようと、一日乗車券(600円)を買って乗り込んだ。揺られるがままに終点の「谷地頭」まで行ってみた。ここからスタートしてぶらぶらと市電+徒歩で元町を散策してみることにしたのだ。
昨晩に続き、またロープウェイ乗り場まで来てしまった。悔しいのでもう一度函館山に登ってみることにした。
文句無しの景観。360度晴れ渡って気分爽快。昼に来たのは二度目だけど、何度見ても飽きない。「実は夜より昼の方がいいんじゃないの」と無理矢理そう思うことにした。
函館山を下って、お洒落な街並みを歩く。
どんな観光ガイドにも必ず写真が載っている「八幡坂」に着いたところでハプニング。坂の上で写真を撮ろうとしている大勢の観光客が不満そうに見守る目線の先に…
結婚の記念写真をこんな観光スポットで堂々と撮影しているカップルが。大勢の観光客が早く自分の写真を撮りたくてイライラしながら終わるのを待っている。このカップル、集団の冷たい視線が注目しているのに、幸せで周りが見えないのか楽しそうにカメラマンの指示に従ってポーズしたりしている。僕としては絵ハガキ的な写真を撮りたいとは思っていないので、こんな光景の方が好都合だったりして。
カップルが写真を撮り終えていなくなると、やっぱりあまり面白くない風景。ようやく写真が撮れると気合の入った集団を尻目にその場を立ち去った。
市電の3つあるうちの2つ目の終点である「函館どつく前」に到着。でも、ここはなにもない。風景もつまらなく、ちょっと外してしまった。
そんなこんなしている内に、もう札幌に帰る特急列車の出発時間が近づいてしまった。余裕で五稜郭まで行けると思ったのに、計算違い。
…なんてね。初めから計算なんてしてなかったんだけどね。
でも、こんなテキトーなぶらり旅が好きなんだから、これでいい。また来ればいいのだ。ちゃんと夜景も見たいしね。
函館の夜と霧(その2) [観光地]
ロープウェイのゴンドラが動き始め、次第に函館の街が俯瞰できるようになってくると同時に見え始めた夜景。
乗っている客から「きれい」という言葉があがり、目にしよう写真を撮ろうと街側の窓に人が集まったのもつかの間、行程の半ばを過ぎた辺りでゴンドラは立ち込めた霧の中に包まれた。落胆の声が充満したゴンドラは間もなく山頂の展望台に到着。当然展望台からは何も見えない。
そんな中、観光客はあっさり諦める人、霧が晴れるのを期待してねばっている人とさまざま。僕もせっかくだからねばってみることにした。しかし…
霧
霧
霧
時間だけが過ぎていくが状況は変わらない。喫煙所で一服して展望台に戻っても霧に包まれたまま。1時間ほどねばったところで諦めた。が、下りのロープウェイに戻りかけたところでどよめきが沸き上がった。慌てて展望台に戻ってみると…
霧がうすれてきた。
同時に姿を見せ始めた夜景。どよめきは歓声に変わり展望台は熱気に包まれた。
やっと見えた…
と思ったのもつかの間、また夜景は霧の中に。でも一瞬ではあったが夜景の一端は見えた。満足はしなかったけど、それでも嬉しい。しかし、このままねばり続けると夕飯を食いっぱぐれそうなので、意を決して函館山を下山した。
もやもやした気持ちを抱えつつ、ホテルまで少し寄り道しながらぶらぶら歩いてみた。
(つづく)
函館の夜と霧(その1) [観光地]
これまで何度も行き来した札幌―東京ではあるが、この夏休み帰省先から札幌に戻る際、東北新幹線が青森まで伸びたことだし、初めて鉄道で移動してみることにした。
新幹線が途中まであるとはいえ、やはり飛行機に比べればずっと時間はかかる。運賃だってそう大きくは変わらないのだが、やはり一度くらいは陸路を使ってみたかった。また、青函トンネルも体験したい気持ちもあった。便利だけど味気ない飛行機よりも旅の醍醐味は鉄道だと思える。
また、もうひとつの目的は、今まで何度も仕事で訪れた函館だが、観光らしいことをしてこなかったので、一度も函館山からの夜景を見ていなかった。今回それを実現しようと1泊して観光することにした。着い当日は函館山の頂上からの夜景。翌日はあてもなく元町辺りをぶらぶらというのが大雑把な予定。
東京駅から新青森駅まで新幹線で約4時間。そこから特急で青函トンネルを潜って函館まで約2時間。青函トンネルを抜けて北海道に着いた途端に天候が悪くなり小雨模様。嫌な予感を漂わせながら17時過ぎに函館到着。函館山を見てみると、頂上はスッポリ雲に覆われていた。
かなり落胆しながら、取り敢えずホテルにチェックイン。小雨は止まず、頂上にかかる雲も退く様子がない。「これは無理だ」と思いながらも、ダメ元でロープウェイ乗り場まで行ってみた。閑散としている乗り場。諦めかけた時に大勢の団体客がやって来た。その熱気に煽られるように勢いでチケットを購入し、頂上を目指すことにした。果たして奇跡はおきるのか…
(つづく)
久しぶりにお上りさん~大倉山へ [観光地]
早いもので札幌に越してきてから3年が経とうとしている。さすがに来たばかりの頃のような異邦人的視点は薄れてしまい、札幌で目にするものは日常と化し、観光しようという気持ちもなくなった。そんな中、久しぶりに天気の良い週末だったので、札幌の観光スポットでまだ訪れていない大倉山ジャンプ競技場に行こうと重い腰を上げてみた。
車のない自分にとって、大倉山は案外行きにくい場所。地下鉄円山公園駅から歩くにはいささか遠い。しかし調べてみると便利なものがあるもので、いかにもお上りさん御用達なバスが大倉山まで行っている。それが「ぶらりサッポロ観光バス」。
その名前といい、ボンネット型の姿といい、いかにも観光客用じゃあ~りませんか。僕のマンションのすぐそばに停留所があるので尚更便利。これを利用することに決めた。
このバスに乗ってみて意外だったのは、よそからの観光客よりも札幌の地元民が大勢利用していたこと。円山動物園に行く家族連れに加えて、その向かい側にある円山球場へ高校野球の地方大会を観に行く人が大半だったのだ。午前中だったので空いていることを期待したが、小型のバスはそんな客で満員状態。「西11丁目駅前」バス停から約30分で「大倉山競技場前」に到着。
いや~、凄いね。こんな斜面に飛び降りて来るんだね。
高さ以上に斜面のキツさに驚いた。「こりゃぁ怖いわ」と当たり前な感想しかない。ジャンプ台の横にあるリフトで上に登ってみると更に怖い。
「こりゃ俺には無理だ」と、これまた当たり前な感想。上は景色も良く、僕の住んでいる辺りも見える。近くに円筒形のプリンスホテルがあるので探しやすいのだ。
まぁ、そんな感じで久しぶりに観光客気分が甦ってきた。天気も気温も景色も良く、気分爽快。
観光客気分を更に盛り上げるために昼食は施設内にあるレストランを利用。昼間っからビール。あぁ、楽しき休日よ。
それにしてもこの人のサイン、どこでも見掛ける気が…
冬の散歩道(円山公園) [観光地]
雪が積もった休日、日常の行動範囲とは逆方向に向かってみた
ここは札幌市街地の端にある円山公園
それにしても本格的な冬が遂にやってきた
これが根雪になるのかな
そしてさらに進んだ先にあるのは…
(つづく)
能取岬で風に吹かれる [観光地]
前の記事に書いた通り、網走に出張した仕事の合間に(?)少し道を逸れて能取岬に行ってみた。何度も訪れている網走ではあるが、能取岬に行くのは今回が初めて。今までは特に興味がなかったのだが、これも前に記事にした(→こちら)北海道を舞台にした中国映画『狙った恋の落とし方。』のロケ地になっていると知ったので「じゃあ、行ってみるか」という気持ちになった。ここは網走の市街地から車で僅か15分程度の場所にある。
小さな漁村を抜け山道を行くと急に開けた場所になり、もうここが能取岬。
駐車場に車を停め、岬に向かって歩いていくとありました、『狙った恋の落とし方。』(原題『非誠勿擾』)のロケ地だったと告げる中国語の看板。
昨年格段に増えた中国人旅行者はこの大ヒット映画に影響を受けて北海道に来たらしい。幸いにも(?)この日は中国人観光客には出くわさなかった。それどころか日本人観光客の姿も2~3人しかない。
で、少し歩くと岬の突端と灯台。
灯台は小さく可愛らしい。
それにしても人影も殆どなく、気温は北海道の冬にしては暖かいのだが海からの風で体感温度は低く、長時間はいられない。灯台の周りを一周して車に戻った。
荒涼とした風景で退屈したのかと思われそうだが、結構僕は気に入った。なんてったって…
殺風景なのがいい!
って、ちょっと変わってるのだろうか。でも観光地化されていない無造作な雰囲気が無目的な旅行者(ホントは仕事で来てるんだけどね)の心情にはピッタリだった。
春になったらまた来よう。きっと野花が咲いたりして、素敵な風景になっているはず…
ノシャップ岬 [観光地]
稚内に出張したのは今回で5度目。しかし市街地からすぐのところにあるノシャップ岬(野寒布岬)に行ったのは今回が初めて。ノシャップ岬と聞いてピンときた人はかなりの博識。実はここはあまり有名ではないが、日本で2番目に北に位置する(離島除く)岬である。最北端の宗谷岬とはほんの少しの差しかないなのだが、知名度では格段の差がある。やっぱりこれが1番との違いなのだろうか。ちなみに北方領土が返還されていない今、日本の最東端は根室にあるノサップ岬(納沙布岬)。かなり似た名前なので紛らわしいことこの上ない。
宗谷岬に初めて辿り着いた時には年甲斐もなくはしゃいだものだが(→記事)、ノシャプ岬に行っても特に感慨はない。景色で言えば利尻島・礼文島が近くに見えるノシャップ岬の方が良いくらいなのだが、感激は薄い。
ほんのチョットの差なんだけどねぇ。